Routine Labo / Nano Banana 2.1 実測キット

Nano Banana 2.1を実測
— 公式の売り4つを、5つのモデルで焼き比べた

2026年10月7日 / Routine Labo

Nano Banana 2.1 実測 サムネイル案

Google が 2026年10月6日に公開した画像生成モデル Nano Banana 2.1。 公式は「マスク編集」「被写体の一貫性」「デザインと文字」が伸びたと発表しました。 このページでは、その売りに合わせた4つの課題を、前の Nano Banana 2・Nano Banana Pro・GPT Image 2.5(Flare/Sunburst)と同じ条件で各3枚ずつ焼き、 1枚あたりの時間と実費、範囲の外がどれだけ変わったかまで測った結果をまとめます。料金と使える場所、出回っているうわさの裏取りも載せています。

まず作例:この4枚、全部 Nano Banana 2.1

Nano Banana 2.1 で雪山に置いた黒いボトル
Nano Banana 2.1 で生成(課題13・同じ商品を別の場面に)
Nano Banana 2.1 で4人のキャラを並べた集合絵
Nano Banana 2.1 で生成(課題11・4人のキャラを1枚に)
Nano Banana 2.1 で作った4対1の横長バナー
Nano Banana 2.1 で生成(課題12・4:1 の横長バナー)
Nano Banana 2.1 でネクタイだけ柄を変えた画像
Nano Banana 2.1 で生成(課題10・マスク編集。元の画像からネクタイだけを変えた)

かかったお金は1枚あたり約6円(実費の中央値 0.043ドル・1ドル150円で計算)でした。

Nano Banana 2.1 とは・何が変わった

Nano Banana 2.1で何が変わったかの図解
図解:Routine Labo

出典:Google「Gemini Nano Banana 2.1」モデルページ(2026-10-07 取得)
ai.google.dev

Nano Banana 2.1 モデルカードの画像
出典:Google DeepMind「Nano Banana 2.1 Model Card」(2026-10-07 取得)
deepmind.google

料金:1枚いくら?無料で使える?

Nano Banana 2.1の料金と半額の中身
図解:Routine Labo
モデル(API・画像の出力分)1K2K4K
Nano Banana 2.10.0336ドル0.0504ドル0.113ドル
Nano Banana 20.067ドル0.101ドル0.151ドル
Nano Banana Pro0.134ドル0.134ドル0.24ドル

出典:Google「Gemini Developer API pricing」(2026-10-07 取得)
ai.google.dev

どこで使える?

場所向いている使い方
Gemini アプリ・検索の AI モードいちばん手軽に試す
Google AI Studio細かく試す(比・解像度・考える深さ)
Gemini API・Vertex(Gemini Enterprise)仕事の仕組みに組み込む
Flow・Stitch・Google 広告Google の各製品の中で使う
OpenRouter・fal・Replicate・Krea などほかのモデルと同じ窓口で使う

2026年10月6日から順次。Adobe Firefly・Canva・Freepik は、10月7日時点では Nano Banana 2 と Pro までの掲載でした。

第三者の評価とネットの反応

人が2枚を見比べて順位を付ける Arena(暫定・10月6日時点)では、作る部門 5位・直す部門 6位。 Nano Banana 2(11位・14位)と Pro(16位・12位)より上で、Google の画像AIの中では1位です。ただし1〜3位は GPT Image 2.5 Sunburst・Flare と GPT Image 2 でした。

出典:Arena「Text-to-Image」「Image Edit」リーダーボード(2026-10-07 取得・暫定)
arena.ai

出回っている3つのうわさを確かめた

Nano Banana 2.1の3つのうわさの裏取り
図解:Routine Labo
うわさ公式の資料では
2.7倍速くなった2.7倍は Nano Banana 2 Lite の説明文の数字。2.1 の公式の言い方は「Flash なみの速さ」だけ
値段が半額1K・2K はほぼ半額。4K は約25%減。入力は3倍に上がった
Nano Banana 2 は10月29日に終わる公式の非推奨一覧は「終了日は未発表」(10月7日時点)。Vertex は 2027年5月28日以降

出典:Google「Gemini API deprecations」(2026-10-07 取得)
ai.google.dev

5モデルで測った:1枚の時間と実費

5モデルで測った時間と実費の図解
図解:Routine Labo
モデル時間(中央値)実費(中央値)
Nano Banana 2.123.5秒0.0429ドル
Nano Banana 214.8秒0.0690ドル
Nano Banana Pro26.2秒0.1365ドル
GPT Image 2.5 Flare(high)21.4秒0.0599ドル
GPT Image 2.5 Sunburst(high)36.8秒0.0599ドル

公式の売りに合わせた4課題(マスク編集・4人の集合絵・4:1 バナー・商品の別シーン化)を、各モデル3枚ずつ。時間は API の往復(OpenRouter 経由)、実費は実際の請求額です。 2.1 はいちばん安い一方、前の Nano Banana 2 より遅い結果でした(考える処理が既定で入るため)。実費は Nano Banana 2 の約62%で、「半額」より少し高めです。

実測:Routine Labo(2026-10-07・OpenRouter 経由・各課題3枚の中央値)

課題① マスク編集:範囲の外は本当に変わらない?

元の画像と、白黒のマスク画像(白=直す所・黒=触らない所)の2枚を渡して、ネクタイだけ柄を変えるよう頼みました。 マスク画像は、元の画像と同じ大きさで、直したい所だけを白く塗った画像です。

マスク編集(ネクタイだけ柄を変える)添付:1枚目=元の画像、2枚目=マスク画像
1枚目の画像を編集してください。2枚目は編集範囲を示すマスク画像です(1枚目と同じサイズ。白い部分=変えてよい範囲、黒い部分=変えてはいけない範囲)。
マスクの白い範囲の中だけで、ネクタイを「赤地に白い細い斜めストライプ」の柄に変えてください。ネクタイの形・結び目の位置・しわの陰影はそのまま保ちます。
マスクの黒い範囲(文字・人物の顔・手・背景・価格カードを含む)は一切変えないでください。出力は1枚目と同じ縦横比・同じ構図にしてください。
マスク編集の元の画像
元の画像(前回の GPT Image 2.5 回のサムネ)
Nano Banana 2.1の差分の色分け
差分の色分け:赤=範囲の外で変わった所/青=範囲の中。Nano Banana 2.1(元と同じ比で返った回)
実測:Routine Labo(2026-10-07・OpenRouter 経由・各課題3枚の中央値)
GPT Image 2.5 Sunburstの差分の色分け
差分の色分け:GPT Image 2.5 Sunburst
比が少し違って返った回の差分の色分け
差分の色分け:Nano Banana 2.1(比が少し違って返った回)=絵全体がわずかにずれて、輪郭が赤く出る
モデル範囲の外の変化出力の大きさ(元は 1672×941)
Nano Banana 2.10.81%(元と同じ比の回)1365〜1376×768(3枚中2枚は比が少し違い、全体がずれた)
Nano Banana 20.67〜0.71%1365×768
Nano Banana Pro3.3〜3.4%1376×768(3枚とも比が少し違う)
GPT Image 2.5 Flare0.95〜1.17%1671×941
GPT Image 2.5 Sunburst1.11〜1.19%1672×941

マスク編集そのものは本物で、元と同じ比で返れば、範囲の外の変化は GPT Image 2.5 より少ない結果でした。 ただし Nano Banana 2.1 は3枚中2枚が、縦横比がわずかに違う大きさで返ってきて、絵全体が少しずれていました。元の画像にぴったり重ねて一部だけ差し替える使い方では注意が要ります。 解像度を指定しないと、出力は 1K 相当に縮みます。

測り方:元の画像とマスク画像を出力の大きさに合わせ、明るさの差が24を超える画素を「変わった」と数えました。比が違う回は中央で切り抜いて合わせた値(それでも約3.4%)です。

課題② 4人のキャラを1枚に

4人のキャラを1枚に添付:4人の参照画像
添付の4枚の参照画像に写っている4人のキャラクターを、同じ1枚の絵の中に並べて描く。
- 1枚目: 赤い鎧と黒髪、背中に剣を背負った炎の剣士
- 2枚目: 青く光る線の入った全面兜の雷の騎士
- 3枚目: 石の肌と髭の岩の巨人
- 4枚目: 緑のフードと覆面、緑の目の影の暗殺者
同一性として保つもの: 各キャラクターの顔(兜・覆面を含む)・髪・肌の質感・鎧や衣装の色と意匠。参照画像と別人にしない。
場面: 夕暮れの荒野の岩場に4人が横一列に立ち、全員がカメラの方を向いた全身の集合絵。左から 炎の剣士・雷の騎士・岩の巨人・影の暗殺者 の順。岩の巨人は他の3人より頭ひとつ大きい。
画風: 参照画像と同じ、陰影の濃いダークファンタジーのデジタルペイント。
禁止: 文字・ロゴ・透かし。5人目以上の人物を描かない。キャラクター同士の特徴(色・装備)を混ぜない。
4人のキャラを1枚に並べた5モデルの比較
実測:Routine Labo(2026-10-07・OpenRouter 経由・各課題3枚の中央値)(画像は各モデルの1枚目)

5モデルとも、4人の色や装備を混ぜずに描き分けました。Nano Banana 2.1 は足元まで全身が収まり、GPT Image 2.5 は人物が大きく足元が切れ気味でした。 1枚の値段は 2.1 が 0.045ドル、Pro が 0.139ドルで、Pro の約3分の1です。

課題③ 同じ商品を別の場面に

同じ商品を別の場面に添付:商品写真1枚
添付の商品写真に写っているウォーターボトルを、同じ商品のまま別の場面の広告写真にする。
同一性として保つもの: マットブラックの円筒形ボトルの形と縦横比、黒いキャップと上部の楕円形の持ち手穴(貫通している)、キャップの縁の無塗装ステンレスのリング。商品を作り変えない・別の商品にしない。
変えるもの(指示):
- 場面: 早朝の雪山。テントの前の平らな岩の上にボトルが1本だけ立っている。背景にはぼけた雪の稜線と朝焼けの空。
- 光: 右から低い朝日が差し、ボトルの左側に長い影が落ちる。ステンレスのリングに朝焼けのオレンジが映り込む。
- ボトル表面の水滴は無くし、うっすらと霜が付いている。
- 人物・手は写さない。
構図: 横長。ボトルは画面の右寄り3分の1、高さは画面の約60%。
禁止: 文字・ロゴ・透かし。イラスト調・3DCG調にしない。
同じボトルを雪山に置いた5モデルの比較
実測:Routine Labo(2026-10-07・OpenRouter 経由・各課題3枚の中央値)(画像は各モデルの1枚目)

5モデルとも、ボトルの形・キャップの穴・リングを保ったまま雪山へ移せました。朝日の向きや霜といった細かい指示は、GPT Image 2.5 がいちばん忠実に見えました(目で見た感想)。 なお、元の商品写真は以前 GPT Image 2.5 で作ったものなので、GPT に有利に働いた可能性があります。

課題④ 4:1 の横長バナー

4:1 の横長バナー(日本語入り)添付:比は 4:1
横に非常に長い 4:1 のウェブサイト用ヘッダーバナー。
左端から右端まで1枚の連続した風景: 左から右へ「夜明けの海辺 → 昼の田園 → 夕暮れの山並み → 星空の街」と時間帯が切れ目なく移り変わる、やわらかい水彩調のパノラマ。継ぎ目・繰り返し・タイル状の模様を出さない。
文字(日本語・正確に):
- 左寄りの中央に大きく「AIモデル検証アリーナ」(白い太字のゴシック体・細い濃紺の縁取り)
- その下に小さく「同じお題で、毎回くらべる」
文字は上の2つだけ。ロゴ・透かし・ほかの文字は入れない。
構図: 横4:縦1。文字の背後は空の部分にして読みやすくする。
4対1の横長バナーの比較
実測:Routine Labo(2026-10-07・OpenRouter 経由・各課題3枚の中央値)

Nano Banana 2.1 と 2 は 4:1 で作れました。Pro は約2.4:1 に丸められ、GPT Image 2.5 は 4:1 に対応しておらず作れませんでした(受け付けるのは 21:9 まで)。 2.1 は3枚中2枚の文字が正確で、1枚は「検証」の文字が崩れました。3モデルとも、風景の切り替わりに縦の境目が見えます。

どこに使えるか

Nano Banana 2.1が向く仕事と向かない仕事
図解:Routine Labo
向く仕事向かない仕事
商品写真を別の場面に(1枚約6円)元の画像にぴったり重ねる編集(全体が少しずれることがある)
一部だけ色や柄を直す(マスク編集)小さい文字や長い文章が多い図
超横長のバナー・ヘッダー(4:1〜8:1)とにかく速さ優先(前の版より遅い)
キャラの集合絵を安く量産細かい指示を全部守らせたい写真

まとめ