モデルは毎月増える。しかし使える回数は有限で、選択を外すとその1回が丸ごと無駄になる。そこで同じプロンプトを1文字も変えずに投げ、指示追従・物理と質感・一貫性・繋がりの4軸で並べた。
動画生成モデルは、いまや月単位で入れ替わる。新しいものが出るたびに乗り換えていると、結局どれが自分の用途に合っているのか分からないまま、クレジットだけが減っていく。
比較記事はいくらでもあるが、多くはプロンプトが揃っていない。少しでも文言を変えれば、それはもう比較ではなく別々の作品になる。だからここでは、ルールを1つだけ決めた。
見る前に評価軸を決めておかないと、結局「なんとなく綺麗なほう」を選んでしまう。今回は4つに絞った。
ByteDanceが2026年7月31日にリリースした Seedance 2.5 の位置づけは「長い物語 × 豊富な参照 × 精密な編集 × 多言語」。数字で見ると変化がはっきりする。
| Seedance 2.0 | Seedance 2.5 | |
|---|---|---|
| ひと続きの長さ | 15秒 | 30秒 |
| 参照できる素材 | 画像9枚・クリップ3本 | 最大50点(画像30・動画10・音声10) |
| 編集 | — | 全体を保ったまま一部だけ差し替え |
| 音声 | — | BGM・声・効果音が映像のテンポとリップシンクを駆動 |
出典:https://seed.bytedance.com/en/seedance2_5
英語のリップシンクが合っていても、日本語で合うとは限らない。唇を閉じる音(ま行・ぱ行)はいちばんボロが出るところで、ここが崩れると日本語の動画では使いものにならない。だからコマ送りで確認する。
検証に使ったプロンプトを全文で載せています。同じ条件で自分の環境でも回せる形にしてあるので、そのままコピーして使ってください。
近未来の巨大な格納庫。天井の高い金属の空間に、オレンジ色の非常灯が点滅している。 画面奥から、装甲スーツを着た人物が1人、こちらへ向かって全力で走ってくる。 走る人物の背後で、オレンジ色の爆発が1回だけ起こり、衝撃波が床の粉塵を手前へ押し出す。 カメラは床すれすれの低い位置。走ってくる人物を正面から捉える。 人物が画面手前を通過する瞬間に、カメラだけが素早く90度だけ右へパンして背中を追う。 パンが終わった位置でカメラは止まり、遠ざかる背中と、その奥で崩れ落ちる鉄骨を映す。 映像トーン:実写のSFアクション映画。ハイコントラスト。 オレンジの光と青黒い影のコントラストを主役にし、それ以外の色は抑える。 撮影:35mmレンズ相当、f2.0、わずかな手持ちの揺れ。 尺:8秒。 音:金属音と爆風の環境音のみ。BGMとナレーションは入れない。 禁止:画面に文字・ロゴ・字幕・ウォーターマークを一切出さない。人物の指を6本にしない。 爆発は1回だけ。連続で爆発させない。
30秒のワンショット。カットを一度も割らず、カメラワークだけで場面を繋ぐ。 1990年代の日本のテレビドラマ風。実写。 0-7秒:夕暮れの河川敷。オレンジ色の西日が土手の草を照らしている。制服姿の高校生(日本人・女性・後ろ姿)が1人、土手に座っている。カメラは草すれすれの低い位置から、ゆっくり前進する。 7-14秒:カメラは前進しながら上昇し、河川敷全体と対岸の街並みが見える高さまで上がる。空のオレンジが最も濃くなる。 14-21秒:画面奥から、もう1人の高校生(日本人・男性)が土手を駆け上がってくる。カメラは上昇したまま、その動きに合わせて水平にパンして追う。 21-27秒:男性が女性の隣に座る瞬間、カメラが下降して2人の背中の高さまで寄る。2人は言葉を交わさず、同じ方向を見ている。 27-30秒:カメラは2人の背中越しに川面へ視線を移し、西日が水面で割れるところで静止。 映像トーン:実写。浅い被写界深度。オレンジと藍のコントラストを主役に、他の色は抑える。 撮影:35mm相当、f2.0、微細な手持ちの揺れを残す。 音:川の音と風の音のみ。BGMとナレーションは入れない。 禁止:画面に文字・ロゴ・字幕を出さない。2人の顔を正面から映さない。指を6本にしない。
添付した参照画像のオレンジ色のプロテインのボトルを主役に、テレビCM風の映像を作る。 ボトルは形・色・比率・キャップの形状・ラベルの面構成まで完全に維持する。 場面1:明るいジム。日本人の男性(30代・筋肉質)が、大きなバーベルを持ち上げようとして まったく持ち上がらず、真顔のまま固まる。手前のベンチに参照画像のボトルが置かれている。 場面2:同じ男性が、そのボトルを一口だけ飲む。飲んだ瞬間、真顔のまま目だけが大きく見開かれる。 場面3:同じ男性が、さっきのバーベルを片手で、しかも退屈そうな顔で持ち上げている。 背景では他の利用者が3人、口を開けて見ている。 手前の床には、参照画像で渡した筋トレ用品(ダンベル・シェイカー・トレーニングベルト・ 腹筋ローラー・レジスタンスバンド)が並べて置かれている。 3つの場面すべてで、ボトルの見た目は参照画像と一致していること。 場面が変わってもボトルの色は変えない。オレンジは同じ彩度を保つ。 参照画像で渡した筋トレ用品は、形と色を変えずに画面内に登場させる。 映像トーン:実写のテレビCM。明るい照明。表情は大げさに。オレンジを基調に、他の色は抑える。 尺:各場面3秒、合計9秒。 音:ジムの環境音のみ。BGMとナレーションは入れない。 禁止:画面に文字・ロゴ・字幕を出さない。ボトルのラベルに文字を書かない。ボトルの形を変えない。 指を6本にしない。バーベルの重量表示を書かない。
日本の学園スポーツアニメ風の作画。手描きのセルアニメ調。 高校の体育館。試合終了間際の緊迫した場面。 観客席は歓声で沸き、天窓から夕方のオレンジの光が斜めに差し込んでいる。 オレンジ色のバスケットボールを持った高校生(日本人・男子)が、 スリーポイントラインの外から、体をひねりながらジャンプシュートを放つ。 ボールは高い弧を描いて飛び、リングに当たって弾かれ、外へこぼれる。 同時に試合終了のブザーが鳴り、シュートを放った本人が膝から崩れ落ちる。 観客席が静まりかえる。 カメラ:シュートの瞬間はスローモーションで、ボールの軌道を横から追う。 リングに当たる瞬間で正面のアングルに切り替わる。 映像トーン:手描きの日本のアニメ。オレンジと藍のコントラストを強く。 尺:8秒。 音:歓声とブザーの環境音のみ。BGMとナレーションは入れない。 禁止:画面に文字・ロゴ・字幕を出さない。ユニフォームに文字や背番号を書かない。 スコアボードを映さない。指を6本にしない。
ボールがリングに当たって外へこぼれる部分だけを修正する。 変更点:ボールはリングに当たったあと、リングの中へ落ちてネットを通過する。 シュートを放った選手は、崩れ落ちるのではなく、両腕を突き上げて跳び上がる。 静まりかえっていた観客席を、総立ちの歓声に変える。 それ以外は一切変えない。 シュートを放つまでの動作、ボールがリングに届くまでの軌道、 カメラの動きとアングル、差し込む光の向きと色、作画のタッチ、 登場人物の顔・髪型・服装はすべて維持する。 シュートを放つまでの場面には変更を加えない。
添付した音声に合わせて、話している人物の映像を生成する。 日本の学園スポーツアニメ風の作画。手描きのセルアニメ調。 人物:高校生(日本人・男子)。バスケットボールのユニフォーム姿。汗をかいている。 場所:体育館のコート脇。背景の観客席は大きくぼかす。 天窓から夕方のオレンジの光が斜めに差し込んでいる。 カメラはバストショットで固定。わずかにゆっくりと寄る。 添付音声の日本語の発話に、口の動きを正確に合わせること。 発話の切れ目で、自然にまばたきと、肩で息をする動きを入れる。 話し終わったあと、1秒だけ静止して終わる。 映像トーン:手描きの日本のアニメ。オレンジと藍のコントラスト。 禁止:画面に文字・ロゴ・字幕を出さない。ユニフォームに文字や背番号を書かない。 過剰な身振りをつけない。指を6本にしない。